■農業への思い



今、私たちが手にしている野菜の殆どは化学肥料や農薬が使用されています。農薬は農作物を害虫から守り、化学肥料は作物の収穫量を飛躍的に増大させて農業は産業として姿を変えました。 しかし、化学肥料を使用する事で作物は中身が充実しないうちにどんどんと成長してしまう為、栄養分が少なくなったり偏ったりしてしまいます。病害虫を殺して作物を救うはずの農薬が、病害虫の天敵であるはずの優良微生物までも一緒に殺して土壌内の生態系バランスを崩し、更に農薬を撒かなくてはならないという悪循環が生まれています。

そういった農業の現状を知っていく中で”食べて美味しく身体に良い安心安全な物“とは何か?”我々の本当に目指す物“は何か?考え抜いた結果、我々は農薬・化学肥料は使用しないという道を選びました。

農業をはじめた当初、30a程の耕作放棄地を鎌と鍬の手作業で開墾し、一年がかりで農地として蘇らせました。しかし化学肥料を使わない農業は一筋縄ではいかないもので、はじめて収穫した大根は親指ほどの大きさにしかならず悔しい思いもしてきました。それからは暇さえあれば慣れない書物を読み漁り、毎日野菜と向き合いながらそれを実践応用していく中でやっと今の農法を取り入れるのに至りました。

野菜も果物もいのちを紡いでいます。人はそのいのちを食べて自分のいのちを養っています。60兆個の細胞を正しく修復・再生するのも食のチカラです。美味しいものを食べよう!身体に良い物を食べよう!

■自然環境の特異性



四万十町は海から一気に約300m隆起している高南台地であり、冷涼地で黒潮の暖かい風が山に当たることにより毎日のように霧が発生し、冬場にはマイナス5℃前後の日々が続きます。日本最後の清流と謳われる四万十川の清らかで豊満な水が田や畑を潤し、それに肥沃な土が加わった日本屈指の豊かな自然環境があります。

雨の多い地域ですので年間を通して湿度が高く秋には稲穂に麹菌が大量に付きます。四万十の台地には色々な菌が好む環境が自然として存在している為、菌を活用した農業をするのに最適な環境と言えます。また味噌や醤油などの発酵食にも適しています。

高知県は年間日照時間、年間降水量も日本有数であり、昼夜・季節毎の寒暖の差が激しく植物にとって「逆境」とも言えるこの環境こそが植物の成分をより高めて成長させます。

■こだわり農法


四万十の日本屈指の恵まれた環境の中で生まれたその地に住む酵母菌、乳酸菌等の土壌菌や植物に由来する優良細菌を活用し、その自然の力を農業で応用する事が出来ました。 地上の土の中では数多くの微生物が住み、土壌中でお互いが連動し合い、相乗効果を発揮しながらその生態系を崩すことなく、環境を整えてやれば化学肥料や農薬を使わなくてもそれよりもずっと美味しく健康で安心安全な野菜を作る事が出来ます。 自然が本来持つ能力を最大限に引き出し、その地にあるあらゆるミネラル・養分を植物が吸収しやすい様、微生物の力で微細化、または変化した物を与えることにより成長促進、病害虫に強い、旨さの違い(ミネラル豊富)、通常の倍以上鮮度維持されるなどの特異な結果が出ています。

また今後の方向性として猪や鶏を飼育し、その糞尿を地元に存在する微生物によって分解させたものを田畑に肥料として戻す。またその肥料により栽培した農作物の中で商品として難しい物を飼料として与える。 ⇒ 四万十ならではの 循環型農法 の確立も目指しています。その足掛かりとして平成26年11月26日 エコファーマー取得しました。

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